今回は旅が好きな方に是非読んで頂きたい本を紹介します。
その本の名前が『80日間日本一周フーテンすってんてん』
1973年に初版が出版された幻とされた児童書と言われています
この本を読み『旅の魂を受け継いだ』とされる方々が沢山います。
そんな伝説の児童書が復刻版で出版されたようです
近年、子供の頃に読んだこの本を再び手に取る人が増えています。
復刻版が出る前は古本で数万円の値段がつくほど定価と比べ何倍にも希少価値が上がりました。
著者は高名な絵本作家であり、その作品は世界13カ国において翻訳出版されています。
この本の内容を簡単にまとめてみると、免許とりたての頃にとある事情のため自動車で日本一周の旅に出かけることになるという話です。
東京から太平洋に沿って北に向かい、北海道を訪ねてから日本海に沿って南へと向かい、九州や四国を経由して東京へと戻る80日間の旅を体験します。
ボロボロのポンコツ車に生活道具一式を積み込んで僅かな手持ち金を懐に旅立つのですが、その旅程は事故や金欠などが続く困難なものとなります。
農村の出稼ぎの話や自衛隊の基地の話や分校の子供達の話など、東京オリンピックを成功させて高度経済成長期へと向かう当時の日本の世相を反映した話なども登場します。
この本を読むと「あの頃はよかったなぁ」というキモチになるとともに、当時の日本が抱えていた様々な問題は現代の状況ともリンクしていることに氣付かされます。
若者が社会に対して感じる危機感や不安感や違和感は、今も昔も変わっていないようです。
筆者の飛鳥童さんはインタビューで、カナダのデザイン事務所で働く予定だったのがベトナム戦争の影響でダメになり、浮いたお金で中古のホンダ車を買ったことが旅に出たきっかけだったと語っています。
あちこちで野宿しながら日本一周して、資金が足りなくなるとインスタントラーメン代とガス代を稼ぐために、それぞれの土地でチラシ配りや日雇いなどの仕事をしたのだそうです。
その時に土地の人たちに親切にしてもらったり、様々な触れ合いをした経験がこの本の中で描かれています。
そんな飛鳥童さんの経験は、現代を生きる者にとって大きな教訓となりますね
80日間日本一周 フーテンすってんてん
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